毎年約25万人の申し込みがある「宅建士試験」。
このことからも人気の高さがうかがえます。
今回は宅建士の試験の概要を中心に解説していきます!

⒈ 宅建士になるには
まず、「宅建士」という仕事について簡単に説明しておきましょう。
不動産の取引をする時には専門的な知識が求められます。
取引金額も高額ですし、家の購入に関しては一生に一度というくらいの大切な取引です。
そこで、不動産の取引については専門的な知識を持つ「宅建士」が行わなければならないとされているのです。
また、宅建士は事務所ごとに専任の宅建士を置かなければなりません。
大きな事務所では、5人に1人以上の割合で宅建士を設置しなければならないとされています。
このように、一定の割合で必ず置かなければならない資格ということで、宅建士資格は「必置資格」といわれることもあります。
宅建士になるためには、まず年に1回行われる「宅建士試験」に合格する必要があります。
その後、実務講習を受講し(実務経験がない場合)、都道府県知事の登録を行い、宅建士証の交付を受けて、ようやく「宅建士」となれます。
宅建士試験に合格するだけでは「宅建士」ではないのです。
ただ、この一連の流れで一番のネックはやはり「宅建士試験」です。
合格率が15%ほどと低い試験ですので、しっかり対策をとらないと合格できません。
ちなみに、宅建士試験は一度合格するとその権利は「一生」有効です。
合格後しばらくしてから登録するということもできます。
⒉ 宅建士試験の試験科目
宅建士の試験科目は大きく分けて「4つ」です。
① 権利関係
② 宅建業法
③ 法令上の制限
④ 税・その他
それぞれの科目の詳細とその学習法については、また後日記事にする予定ですので、そちらをご覧ください。
「権利関係」は、民法を中心として14問出題されます。
法律をあまりやったことのない人にとっては少しとっつきにくい科目かもしれません。
難易度も高めで問題数も多いということで、重点的に学習する必要のある科目です。
「宅建業法」は宅建業法を中心として20問出題されます。
これは不動産の実務をやったことがあるかどうかが影響してくる科目です。
権利関係と比べると範囲が狭く問題数も全体の4割とかなり多いですので、しっかり高得点を狙っていく科目になります。
「法令上の制限」「税・その他」はどちらも8問ずつ出題されます。
さまざまな法律を扱うため、広く浅くの学習が必要となります。
実務経験のあるなしにかかわらず、ネックになるのは「権利関係」だと思います。
事例問題も多くなっているので、暗記だけでは対応できなくなっています。
時間をかけて丁寧に学習することをおすすめします。
⒊ 宅建士試験の形式
宅建士試験の試験形式はわりとシンプルです。
・全50問
・4肢択一
マークシートで4択の問題を50問解くことになります。
試験時間は2時間です。
記述させるような形式の問題はありません。
そういう意味では比較的取り組みやすい試験です。
原則として50問解く必要があるわけですが、「登録講習」というものを受けた場合は問46〜50の5問が免除されるため、45問解けばいいことになります。
この登録講習を受けるためには、「不動産業に従事している」必要があり、スクーリングも必要になります。
⒋ 宅建士試験の合格率・難易度
まずは直近5年間の宅建士試験の合格率(合格点)を見てみることにしましょう。
・H28・・・15.4%(35点)
・H29・・・15.6%(35点)
・H30・・・15.6%(37点)
・R1・・・17.0%(35点)
・R2(10月)・・・17.6%(38点)
・R2(12月)・・・13.1%(36点)
令和2年度はコロナウィルスの影響により10月と12月の2回に分けて試験が行われました。
イレギュラーだった令和2年度のものを除くと、例年15〜17%の合格率で推移していることになります。
宅建士試験は合格点が変動する試験です。
受験した人の上位15%強を合格とするように合格点を調整しているようです。
したがって、全体的に問題が易しい年は合格点が高くなり、難しい年には低くなる傾向があります。
100人受験して合格するのが15人ほどということですから、結構難しい試験であるといえます。
かつては「宅地建物取引主任者」という名前でしたが、平成27年から「宅地建物取引士」という名前に変わり士業資格の仲間入りをすることになりました。
このこともあって、近年の宅建士試験は1段階難しくなったといわれています。
実際、近年の問題は難化傾向にあるにもかかわらず、合格点は高くなっています。
これは受験生全体のレベルが上がったことを示しています。
あとがき
国家資格であり必置資格でもある宅建士は、ある意味ではプラチナチケット的な存在です。
コロナウィルスによる社会の混乱で、資格取得を目指そうと考える人が増えてきました。
あらゆる資格の中でも最強の部類に属する「宅建士」を目指してみるのも悪くないかもしれませんね!