新年は気持ちも新たになることから、何かを始めるのに適していますよね!
この機会に資格に挑戦してみるのもいいかもしれません。
世の中には数多くの資格試験があります。
そのような中でも2023年に取ったほうがいいと考える資格を厳選してみました。
1 FP
難易度・・・☆☆〜☆☆☆
最初に紹介するのが「FP(ファイナンシャル・プランナー)」です。
FPは、ざっくりいうと「生活に関するお金の専門家」です。
FPの資格を持っていると保険や税金など広い知識を持っていることの証明になります。
FPの中にも「FP技能士やAFP、CFP」のような資格がありますが、初学者はFP技能士3級から受けるのが一般的です。
(通信講座などを用いて一定の要件を満たせば2級から挑戦することもできます)
一昔前はFP技能士は簡単に取れる国家資格と言われることもありました。
しかし、近年ではFP技能士3級といえどもしっかりと学習しなければ合格するのが難しい試験になってきています。
なぜFPがおすすめなのかというと、2022年からの物価上昇の波が2023年も続くと考えられるからです。
生活に関するお金の専門家ですので、FPの学習で得た知識を自分の生活に当てはめて考えることができます。
どこをどうやって節約するか、老後の資金や資産運用をどのようにするかなどを知識として持っていれば、今後も続くと予想される物価高にも対応できるようになるはずです。
FPは「就職・転職に役立たない資格」などと言われたりもしますが、自分自身のお金に関する知識を習得できるという点ではどの資格試験よりも優れています。
広く浅い学習は大変ですが、専門性の高い資格に挑戦する前の知識整理としてもおすすめです。
2 社会保険労務士
難易度・・・☆☆☆☆
次に紹介する社会保険労務士ですが、ポイントとなるのは「働き方改革」です。
長時間労働の是正、雇用形態に関わらない公正な待遇の確保など、2019年から順次実施されています。
中小企業でも例外ではなく、2023年4月からは月60時間を超える時間外労働についての割増賃金率を50%以上にしなければなりません。
今までグレーゾーンで見過ごされることが多かった労働に関する制度にメスを入れて、よりよい働き方ができるようにするための大改革をしているんですね。
こういう背景もあり、会社では実際に様々なルール変更をしなければならない段階にきていて、労務のプロである社会保険労務士のニーズが高まっているのです。
試験についてですが、令和4年度の社会保険労務士試験は合格率が5.3%と、結構厳しいものになりました。
資格試験あるあるとして、「難しかった次の年は反動で簡単になる」というものがあります。
もしかすると2023年は合格率が少し高くなるかもしれません。
3 中小企業診断士
難易度・・・☆☆☆☆
中小企業診断士は国家資格では唯一となる経営コンサルタントの資格です。
ネーミングだけ見ると「中小企業の診断をする人」のようなイメージですが、実際には企業経営に関する専門家だったりします。
様々な角度から経営を診断してアドバイスをするわけです。
企業内で活用することができるのはもちろん、コンサルタントとして独立することも可能です。
社会保険労務士のところでも触れましたが、働き方改革では中小企業の変革も求められています。
また、原油価格の高騰による物価高が経営に及ぼす影響も少なくありません。
これらにより、中小企業診断士のニーズが高まっているのです。
4 税理士
難易度・・・☆☆☆☆☆
税理士は有名な資格ですよね。
その税理士試験ですが、2023年度から受験資格要件が大幅に緩和されることになりました。
会計科目では誰でも受験可能で、それ以外の科目でもこれまで法律経済に限定されていた履修要件が社会科学へと変更になりました。
これにより、受験資格要件をクリアする人が大幅に増えることになりますので、それだけ受験しやすい試験になったといえます。
税理士は登録している税理士の高齢化が問題となっていることもあって、これらの受験緩和によって、より若い世代の税理士を増やしたいという意図があるのかもしれません。
受験しやすくなったものの、今回紹介する試験の中では一番難しい試験ですので、しっかりと勉強する必要があります。
5 賃貸不動産経営管理士
難易度・・・☆☆☆
最後は、令和3年に民間資格から国家資格に変更となった「賃貸不動産経営管理士」です。
不動産に関係する仕事をしていないと聞いたことのない試験だったりするかもしれません。
賃貸住宅管理業務を行う際には「業務管理者」の設置が義務付けられているのですが、その業務管理者になることのできる資格が「賃貸不動産経営管理士」なのです。
国家資格になってから2回の試験が行われました。
まずはその結果を見てみましょう。
<令和3年度>
合格点・・・40点
合格率・・・31.5%
<令和4年度>
合格点・・・34点
合格率・・・27.7%
令和4年度の試験では3年度と比較して合格点が6点下がりました。
合格点は試験の難易度と関係するので、かなり難しくなったことがわかります。
そして合格率が4%近く下がり、令和4年度は過去最低の合格率でした。
国家資格になったことに伴って資格に一定の質を保つ必要性が出てきたため、今後も難化が予想されています。
少しでも受験を検討しているのであれば、来年以降に先延ばしにせずに今年の受験をおすすめします。